2013年11月24日日曜日

親指ローマ字入力

かつてのザウルスがキーボードを持ち始めた頃に、本体を両手で持って親指でローマ字入力していく入力方法が、モバイルシーンではかなり速く入力できると感じていた。
当時はもっさりと動いていたリナザウB500を持っていたが、テキストエディタを突っ立った状態で無限に書き続けることができるのが非常に良く、暫く使っていた。
独自に通信機器のついたPDAは使っていなかったと思ったが、そういえば、P-inコンパクトという、コンパクトフラッシュカードサイズの通信カードがあり、それを上部に刺したままメールやインターネット程度であれば使うことができていた。パケット定額ではなく、通信時間で料金が加算されていくが、今の定額よりもはるかに安く使えていたと思う。
自宅に帰るとそれを無線LANカードにつけかえて、なかなか便利に使えていた。
親指ローマ字入力のPDAで自分が使っていたマシンといえばCLIE UX50もあった。
こちらはATOKで、キーボードにバックライトまでついていたので、ベッドに入ってから寝ながら入力することさえ可能だった。
手書き認識、ソフトウェアーキーボード、グラフィティー、親指ローマ字入力、ケータイ入力、そしてフルキーボードを搭載したサブマシンなど、それぞれのマシンが凌ぎを削っていた中、ポケットにも入るサイズで立ったままかなりの速度で入力できる親指ローマ字入力は、PDAの入力方法ではやはり今日も最も優れた方法だと私は感じている。
その後Windowsモバイルケータイも使ったが、入力方法はこの親指プチプチキーボードの機種を使っていた。非常に細かいキーボードだったが、それでもかなり速く文章を作ることができた。
しかし、キーボードを持たないケータイやタブレットが普及してしまい、かつての快適な親指ローマ字入力を快適に実現する機種は壊滅してしまった。
NetWalkerがそこを覆すのかと思ったが、これはテキスト入力マシンにはならず、残念だが論外だった。

しかし、今回、たまたまケータイの契約更新で次の機種を考えている時に、SIMフリーというキーワードに惹かれて、ケータイではなく、アンドロオープンオフィスを携帯できそうなNexus7を手に取り、何の気なしにテキストを入力してみた。
画面に現れたソフトウェアーQWERTYキーボードを見て、反射的に縦型に持って入力してみる。
あれ?
あまりに処理が速くて反応がいいせいか予想以上にミスタッチなく入力できる。
もう一度、自分が出来るだけのスピードで打ってみる。
マシンはきちんと反応している。
この大きさ、この反応の良さ、これはソフトウェアーキーボードでありながら、親指ローマ字入力するのに最適なマシンであることを感じる。
いや、むしろ、Nexusによるソフトウェアーキーボードだからこそ出せる速度なのかもしれない。
もっとも、これは縦型に持った時のみであって、横にするとiPadとさして変わらない中途半端な距離感のあるキーボードになる。Nexus7はぜひ、縦型でローマ字入力をしてその真価を感じてほしい。
まさか、自分がこんなヒットの仕方をするとは思わなかった。
Nexus7は、予想もしない、モバイルシーンでのテキスト入力が非常に優れたツールだ。
これ以上の速度は他の同様の機種ではきっと出せないだろうと思う。

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