2013年11月10日日曜日

愛すべきGraffiti入力

自分がPalmを使っていた頃、周囲はケータイ一色でメールが流行っていた。
自分はGraffiti入力にすっかり慣れていたが、周囲はテンキーだったので、ひたすら親指でパチパチと入力していた。
「お」と打つためには、「あ」のキーを5回も打たねばならない。
アルファベットになれば更に複雑になる。
あんな打ち込み方しか知らないケータイユーザーが気の毒でしかなかった。

しかし、時々羨ましいと思うこともあった。
Palmの入力はペンで行うので両手が必要だ。
ケータイは左手で持って左手で打てる。
右手は開くので、鞄やつり革を持った状態で操作できる。
片手で支持して片手で入力するには決して劣った方法でもないのだと、自分はしばらくして気がついた。(今のスマホは基本的に両手操作なので、不便になった?)
また、職場の若い女性職員と、テキスト打ちの速さを競ってみたら、私のPalmのGraffiti入力は若干ケータイ電話の入力速度に負けてしまって、その後、CutKEYというボタン状のシールをグラフィティーエリアに貼りつけて、入力速度を上げてみようとしたことがあったほどだ。

しかし、Graffiti入力の快適さは、単に入力速度だけではなかった。
視線の移動である。
iPadでもスマホでも、入力エリアに凹凸がないと、入力エリアを見て、画面を見てと、視線が行ったり来たりしている。
Graffiti入力では、入力エリアは見ないで、画面を見たまま、入力可能になってしまうのだ。
だから、入力中に間違った入力をしてしまったらすぐに変更できるし、文章の範囲選択や、メニューの選択など、シームレスに行うことができて実に快適だったのである。

そして、最近、AndroidOSのアプリでGraffiti入力ができるソフトが登場していた。
懐かしい。
スマホがかつてのPalmの様になった。
入力エリアを見ないで入力ができる。
こんな入力方法があったんだと周囲の人に宣伝したくなるほどだ。
しかし、このソフト、残念ながら3日で使用を中止した。

理由
・スマホはペンで扱わない。指でGraffitiは誤認識が多いようだ。
・非常に残念だが、ケータイのフリック入力の方がはるかに速い。自分も、時代の流れに沿って、ケータイ入力を高速でできるようになってしまっていたのだ。(残念)

実に、哀愁ただよう、愛すべきGraffiti入力である。


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